超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

今日は、授業がある日。
シンは明るい気分で教室に入った。

「よっ!」

テラスを見つけ、早速話しかける。

「シン、おはようー」

いつも通りのテラス。
服装も、以前通りのシンプルなものだった。
なんだかホッとする。

「今日はコスプレなしかよ」

「うん。生物学のときだけは頑なに拒否してるの」

あの立食会以来、アイリは周囲の反応にすっかり気分を良くし、自分が着なくなった服や、テラスに似合いそうな服のサイズを直してはテラスに着せていた。
今やテラスはアイリの着せ替え人形だ。

「普段も断りゃいーのによ。自分の好きな服着てりゃいーじゃねーか」

「そうなんだけどさ…。
ほら、私アンセムに何もしてあげれてないでしょ?
アンセムは私が色々な服を着るのが楽しいみたいなんだよね。服着るだけで喜んで貰えるなら、頑張るところかな~とか思って」

テラスが着飾ると、アンセムは可愛い可愛いと喜んでくれるのだ。

「けっ!くだらね!」

シンは言い捨てた。

「結局あの色男も見た目重視かよ。
テラス見れば明らかに無理してんのわかるんじゃねーの?それで強要するってありえねー!」

「強要は全然されてないんだけどね。自主的に無理してるだけで」

「ノロケかよ」

「う~ん、自己反省?」

難しい顔で答えるテラスに、シンは毒気を抜かれた。