超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

テラスは薄く化粧をし、パールの髪留めで髪をハーフアップにしていた。
服はモスグリーンでフリルとレースがたっぷりあしらわれたツーピース。上は首の後ろ部分でリボンを結ぶデザインで、下は膝上20cmくらいあるが、良く見るとスカートではなくショートパンツだ。
足首で紐を結ぶタイプのサンダルを履いていて、ナミルが知るテラスのイメージから程遠い、露出の高い服装である。
しかし、不思議にいやらしさはない。元気で可愛い印象だ。

「ごめんなさい。あまりにもビックリして…」

「そうでしょう~」

テラスの後ろに立っていたアイリは得意げに言った。

「アンセムとの付き合いが公になってから、あまりにもテラスへの評価が低すぎるから、本気出してみたのよ」

「は、はぁ…。アイリさんプロデュースですか?」

「そうよ。テラスは普段地味を装ってるだけで、本当はすっごい可愛いの」

「いや、装ってないってば」

テラスが突っ込みを入れる。
普段の服が動きやすくシンプルなのは、自分の好みだ。

「私が本気出せば、その辺の女の子よりず~っと可愛いんだから」

「素直に賞賛します」

ナミルは本気で感心していた。
アイリのセンスに。そして、テラスの素材の良さに。
どんなに頑張っても、素材が悪ければここまで可愛くするのは不可能だ。

「アンセムさん、最初から知ってました?」

ナミルはアンセムに話しかけた。
もう、驚きすぎて、何か吹っ切れた気分だ。

「まあね」

笑顔で頷くアンセム。
初対面のお見合いでは、テラスはアイリに飾られていたのだ。
あのテラスもまた、可愛かった。