超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

食堂に来たシンは、ナミルがいるのではないかと見渡した。
そしてその姿を見つける。今日は1人のようだ。

シンはナミルに歩み寄った。
声をかける前に、ナミルが読書しながら食べていることに気付いた。

「へぇ~、頑張ってんじゃねーか」

シンの声に、ナミルが振り向く。

「これ、難しいんだけど」

挨拶もせず、まずは苦情を訴えるナミル。

「いいからとりあえず読んどけよ。わかる方が少なきゃ、そっちチェック入れとけばいーから」

「流石に半分位はなんとかわかるわよ」

ナミルはムッとした。

「そりゃ大したもんだな」

「馬鹿にしてる?」

「当然。で、それ何冊目だ?」

「3冊目よ」

「マジか?」

驚くシン。

「今日中に何とか読み終わることはできそうよ。ホント、読むだけって感じだけど」

「じゃ、明日レクチャーしてやるよ」

「そうね。お願いするわ。わからないことが多すぎて気持ち悪いもの。早く解決させたい」

「じゃ、9時図書館」

「図書館…」

ナミルは少し躊躇する。
まだ長時間図書館で過ごす勇気がない。
あの2人がいつ訪れてもおかしくない図書館に。

「9時って早くない?それに、今までみたいに談話室じゃダメなの?」

「早く解決させてーんだろ?図書館なら、おめーが思った以上にわかってなくても、すぐに他の参考書探せるぜ」

ナミルはため息をつく。

「わかったわ」

少しずつ、アンセムとテラスの姿になれる必要があるだろう。
荒療治だが、早く吹っ切ってしまいたいナミルは覚悟を決めた。

「教科書も持って来いよ。じゃーな」

シンは食事を取りに、ナミルから離れた。