超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

そんな2人の姿を遠くから眺める人物がいた。
ナミルである。

(ああ、結局修復したんだな…)

テラスとアンセムが簡単に別れるはずないとわかっていたのに、気分が沈むのは止められなかった。
しかも、ついに付き合いを公にしたようだ。
周囲の驚きようも激しい。
アンセムはテラスと手を繋ぎ、周囲の注目など気にもせず、テラスを愛しげに見つめて歩き出した。
あのマイペース女がこの注目度に何を感じているのかはわからない。

「ふぅ」

ナミルは大きなため息をつく。
それでも、少し前のように、涙が溢れたり激しい苛立ちに振り回されたりすることはなかった。
ほんの少しだけ、アンセムへの想いを整理できているのかもしれない。