超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

そろそろ食べ終わる頃。

「本当にいたわ」

またまた声をかけられる。

「ミユウさん!と…」

「え?」

テラスの声に、アンセムが振り向いた。
ミユウと、そしてリーオンが立っていた。
ミユウはピンクのブラウスに紺のショートパンツ。髪は2つに束ねている。
いつもはワンピースやスカートを好むのだが、健康的な今日のファッションもとても似合っていた。

「テラスは覚えているかしら。視聴会の時に一緒だったんだけど。
私の恋人、リーオンよ」

ミユウに紹介され、リーオンはテラスに丁寧なお辞儀をした。

「ああ!この人が。覚えています」

リーオンはこげ茶の柔らかい髪をしている。
背はそう高くはないが、バランスの良い体格だ。
全体的に、優しい雰囲気をまとっていた。

「覚えていてくれたんだ。光栄だな。
あのときはほとんど話さなかったけど、ミュウからテラスの話は少し聞いたよ」

「さっきフィリアが血相変えて報告してきたのよ。アンセムが女の子と手を繋いで歩いていたって。
彼女、リーオンのこと知らなかったし、私とアンセムが本気で復縁したと思ってたから、焦って教えに来てくれたみたい」

「そうなのか…。
そう言えば、オレはミュウに何も知らせてなかった。一方的にフリを断って、それっきりだった。ミュウ、悪かった…」

テラスのことで頭がいっぱいのアンセムは、ミユウにまで気が回らなかったのだ。

「いいのよ。別に。アンセムは私に利用されたようなものなんですから」

「え?どういう意味だ?」

「内緒」

そう言って、ミユウはテラスに目配せする。
テラスは「もちろん黙ってますよ」という意味を込めて頷いた。