「テラスは何を食べる?」
「あ、そうだな、見ながら決めようかな」
「取ってきてあげるよ」
「いいよ、実物見てからいつも決めてるんだ」
そう言うと、テラスはキッチンカウンターの方へ歩き出した。
(テラスらしいな)
女の子に食事を持たせず自分が運んであげることが常だったアンセムにとって、
テラスの些細な行動が新鮮に映る。
2人はそれぞれ食事を選ぶと、柱の影になっている席に座った。
ここならば、少しは周囲の視線が遮られる。
アンセムはともかく、テラスは周囲の視線を感じながら食事をするのはやっぱり落ち着かないのだった。
「さ、食べよう~。いただきます」
食べることが好きなテラスは、気分を切り替えた。
「いただきます」
アンセムはそんなテラスを微笑ましく思う。
「なんだか変な感じ。アンセムと2人で夕食なんて初めてかも」
「そうだな」
アンセムはにこにこと相槌をうつ。
「勇気を出して本当に良かったよ」
「勇気?」
「ああ。テラスを好きになってから、自分に幻滅することが多かったんだ。
一人で鬱々と考え込んでは落ち込んでいた。勇気がなくて行動できない自分にうんざりしてたんだ」
「意外」
テラスは驚いた。
「もっと自分に自信のある人かと思ってた」
「オレもだよ。テラスがそれだけ難解だってことかな」
「それは苦情ですか?」
「いや、しみじみとした感想」
「……」
無言になるテラスを見て、アンセムは声を出して笑った。
こんなふうに、とりとめのないことを喋りながら2人で食べる夕食は格別だ。
「あ、そうだな、見ながら決めようかな」
「取ってきてあげるよ」
「いいよ、実物見てからいつも決めてるんだ」
そう言うと、テラスはキッチンカウンターの方へ歩き出した。
(テラスらしいな)
女の子に食事を持たせず自分が運んであげることが常だったアンセムにとって、
テラスの些細な行動が新鮮に映る。
2人はそれぞれ食事を選ぶと、柱の影になっている席に座った。
ここならば、少しは周囲の視線が遮られる。
アンセムはともかく、テラスは周囲の視線を感じながら食事をするのはやっぱり落ち着かないのだった。
「さ、食べよう~。いただきます」
食べることが好きなテラスは、気分を切り替えた。
「いただきます」
アンセムはそんなテラスを微笑ましく思う。
「なんだか変な感じ。アンセムと2人で夕食なんて初めてかも」
「そうだな」
アンセムはにこにこと相槌をうつ。
「勇気を出して本当に良かったよ」
「勇気?」
「ああ。テラスを好きになってから、自分に幻滅することが多かったんだ。
一人で鬱々と考え込んでは落ち込んでいた。勇気がなくて行動できない自分にうんざりしてたんだ」
「意外」
テラスは驚いた。
「もっと自分に自信のある人かと思ってた」
「オレもだよ。テラスがそれだけ難解だってことかな」
「それは苦情ですか?」
「いや、しみじみとした感想」
「……」
無言になるテラスを見て、アンセムは声を出して笑った。
こんなふうに、とりとめのないことを喋りながら2人で食べる夕食は格別だ。



