超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

アンセムはテラスに歩み寄った。

「テラス…」

「ごめんなさいっ!どうしても恐くなっちゃって!」

半泣きで謝るテラスを見て、すっかり怒りの炎が消化されてしまったアンセムである。

「せめてオレが出てくるまで待っててほしかったよ。こういうのは、物凄くダメージ大きいんだ」

「……」

「もう無理矢理なことは二度としないから、いきなりいなくなるのだけは勘弁してほしい」

酷く疲れた顔で言われてしまった。

「ごめんなさい…」

「オレは図書館に戻るから」

「アンセム、怒ってる?」

「そりゃね。だけどもう、悟りを開いたよ」

ぶっとアイリが噴き出した。

「苦労人ねぇ、アンセムは」

「なに?どういうこと?」

テラスだけが意味を理解できない。
アンセムはポンポンとテラスの頭を軽く叩いた。

「今日の夕食、一緒に食べないか?」

「うん。食べる」

アンセムは自分を許してくれたのだろうか。
テラスは不安げに見つめた。

「6時ごろ迎えに行けばいいのかな?」

やっと笑顔を見せてくれるアンセム。
テラスはホッと胸を撫で下ろす。

「うん。待ってる」

「じゃあ、あとで。アイリ、お邪魔しました」

「は~い。いいの?テラス連れてかなくって」

「ああ。いいんだ。それじゃ」

そしてアンセムは部屋を出ていった。
パタン、とドアが閉まる。

「ねえ、アンセム、やっぱりまだ怒ってるよね?」

「あったりまえでしょ!」

テラスはこの後クドクドとアイリから説教を受けるのだった。