超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「おまえ、テラスに何を言った?」

「そのままの本音を。自分を受け入れてほしいということを。それを拒絶されて、信じることができないと」

「馬鹿か!」

カイは怒鳴った。

「馬鹿ですよ、本当に」

「そんなことを言えば、テラスは無理してでも応じようとするに決まってるだろうが!」

「どうしてですか?」

アンセムは不思議そうにカイを見た。

「どうしてって、わからないのか」

カイは呆れを通り越し、アンセムを哀れに思った。

「当然拒否されると思ってました。テラスは今までずっと、性的な雰囲気を避けていましたから」

「本気で馬鹿だな…」

カイは大きなため息をつく。

「確かにテラスは超のつく奥手だ。そのテラスがおまえと付き合うというのは、勇気ある決断だっただろう。テラスだって、当然付き合いの先にあるものはわかっているし、意識もしていた。
それでも、テラスの気持ちに正直に、そのときが来るまでアンセムを待たせているのは、愛情を信じていたからだ。体の繋がりがなくても、心が繋がっていることをな」

「それは、オレをそこまで好きではないってことですよね?」

要は、気持ちがそこまで大きくないから、セックスができないということではないのか。