超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「随分と頑なだなぁ」

アンセムは手を動かした。今カイの会話に応じる気分ではない。

「テラスもここ数日図書館に全く顔を出さないし、聞きたくても聞けないから、やっぱりアンセムから聞くことにしよう」

「オレは何も話しませんよ」

「そうか?テラスが何をされたのかという情報交換でも、ダメか?」

アンセムの手が止まる。

「どうやらテラスはアンセムに言っていないみたいだからなぁ。僕から伝えたら、テラスは驚くだろうし怒るかもしれんが、そのままにしておくのも気が引ける」

「何があったんですか?」

「聞きたいか?」

「はい」

即答するアンセム。

「5日前、テラスは酷い嫌がらせに合っている」

「5日前…」

アンセムは頭の中で、それがいつなのか遡った。

「女の子複数人に部屋に連れ込まれて、おまえに関わるなと責められたらしい。顔が腫れるほど叩かれたという話だ」

「え!?」

驚愕するアンセム。
5日前とは、いつだ?夜何度も電話をしてやっと繋がった日ではないか?電話の声に違和感があったあの日だ。