超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

(もう手遅れなのか)

絶望しそうなアンセムだったが…。

「ねえ、アンセム」

固まっていたテラスが口を開いた。

「なんだ?」

「その…、セックスすれば信じてくれる?私の気持ち」

「え…」

アンセムは目を見開いてテラスを見た。

「私、アンセムのこと好きだよ。本当だよ。
そういうの、まだ恐いけど、それで気持ちが通じ合えるなら、いいよ。
アンセムとだったら、いい」

テラスは声が震えていた。
どうしたって恐い。今日みたいなアンセムは特に。
でも、ちゃんと頑張りたい。全力で気持ちを伝えたい。
それをせずに、アンセムを苦しませるくらいならば。

それに、いつかはすることなのだ。
自分の気持ちの整理より、流されて身を任せるくらいじゃなければ、ただ無意味にアンセムを待たせてしまう。

「な、何を言っているんだ…」

アンセムの声はかすれていた。

「だから、アンセムならいいって」

テラスは覚悟を決めた。
心臓が早鐘を打つ。

「本当に?」

頷くテラス。
緊張から声を出すこともできなかった。
アンセムはテラスに近づいた。
やめろ、と自分の理性が叫んでいる。
テラスの頬に触れた。
ビクリと、テラスは大きく震えた。
明らかに怯えているではないか。止めるべきだ。

しかし、テラスが欲しいという気持ちが勝った。
アンセムはテラスを引き寄せキスをした。
テラスはそれに応じる。自分の手をアンセムの背に回した。
キスをしたままギュッと抱き締められた。