超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「自分が嫌になったからだよ。もっとテラスを大切にしたいのに、自分の感情が抑えられない。こんなオレをテラスが好きでいるはずがない」

「私、アンセムのこと好きだよ!」

テラスは懸命に訴えた。
こんなに大好きなのに、どうして伝わらないんだろう。

「しんどいんだ…自分を抑えるのが。
オレは、本当はテラスにもっと触れたいと思ってる。その気持ちに応えてほしいと思ってるんだ」

アンセムの言葉にテラスの体は強張った。

「ずっとその気持ちは押し殺してきた。テラスが奥手なのは知っているから。怖がらせないように気をつけてきたつもりだ。
だけど、不安なんだ。自分を拒否されて、テラスの気持ちを信じる自信がない」

アンセムはテラスを見ずに言った。
テラスの反応を見るのが恐かったし、自分が今どんな顔をしているかもわからず、それをテラスに見られるのも恐かった。
欲望丸出しの、自分の感情だけを押し付ける勝手な男の顔をしているに違いない。
テラスは完全に引いているだろう。その証拠に、何も言ってくれない。

「少し、時間をくれないか。冷静さを取り戻すための時間を。
テラスと一緒にいたいけど、きっと嫌な思いばかりさせてしまう」

完全に嫌われる前に、自分を立て直したいアンセムだった。
しかし、テラスは無言のままだ。