超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「好きだからテラスに色々と求めてしまうのよ。どんどん貪欲になってしまうの。全部わかりたいって考えてしまうのよ。
あなたの頑張りとか関係ないわ。これは、求めてしまう方の問題よ」

そう言われても、やっぱりテラスには理解することが難しかった。

「私もそうだったもの。自分にブレーキをかければかけるほど、欲求は強まって苦しくなったわ」

「苦しくなるなら、別の人の方がいいんじゃないですか?ミユウさんとの方が、アンセムは苦しくならないんじゃないですか?」

テラスはアンセムに笑顔でいてほしい。

「それは違うわ」

ミユウは即否定した。

「苦しくても、一番好きな人と一緒に入る方がずっと幸せだわ。それに、私はアンセムを引き受ける気なんて、サラサラないのよ」

「え?」

「アンセムと過ごしたけど、全然ときめかなかった。不思議なほどに。
恋人っぽく振舞ってみたわ。腕も絡めて、それに一度だけ軽くキスもしたわ」

テラスはその発言に眉を顰めた。

「でも、全然なの。あんなに好きだったのに。好きだった時の胸のドキドキとか、まだ覚えているのに。気持ちが動かないの。
なんだかとても余裕で、あなたのことで悩んで拗ねてるアンセムを、可愛いって思っちゃうくらいだったわ」

「はぁ…」

「本当はもっと長く一緒にいて試すつもりだったけど、そんなこと必要ないってわかったわ。
私のアンセムへの恋心はいつの間にかなくなってたのね。リーオンのお陰で」

そう話すミユウの瞳はキラキラと輝いていた。
相手のことが大好きなんだなとテラスは思った。