超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「ルミが…」

テラスが示したリーダーの女がルミであることに、ルイザは驚いていた。
ルミはどちらかと言えば控えめで、いつも誰かの後ろに隠れているような印象だったからだ。
結婚相手は既に決まっていて、穏やかでとても優しい性格だ。
一見ではわからないルミの心の裏側を知って、まだまだ恋愛の闇の部分を甘く見ていた自分を反省するルイザ。

「わかったわ。もしかしたら、彼女はとてもしつこいかもしれないから気をつけて。少しでも何か感じたら、すぐにまた私に教えてね」

「はい」

これで3人。
あと2人探せば終わりであるが、まだまだ立食会は序盤で、いつ現れるかわからない。

一方、ルミはテラスの横に職員がいることに大いに慌てた。

「あっ、向こうで友達が呼んでるから、またね」

そう言って、アンセムから離れてそそくさと食堂から出ていく。
ルミの言動など、アンセムにはどうでも良かった。
ミユウもルミのことを全く気にしていない。

「アンセム、不自然過ぎるわよ」

ミユウもテラスに気付いていた。

「あ、ああ…」

アンセムはそれでもテラスから目が離せなかった。

ルミがアンセムから離れたのを見たテラスはホッとした。
アンセムは何も知らないとは言え、それでも横に並ばれて気分が良いものではない。
テラスは視線をアンセムに戻した。
バチリと目が合う。
ずっと自分を見ていたのだろうか。
テラスはなんだか落ち着かなくて目を逸らした。