超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「おまたせ」

「ありがとう」

2人は「いただきます」と声を揃えて食べ始めた。

「ところで、テラスはなんて言っていたの?」

「え?」

「説明したんでしょう?今日から暫く『フリ』をすること」

「ああ、まだ話してないよ」

「え!?」

食べる手を止めるミユウ。

「昨日伝えなかったの?」

「ああ…テラスは寝るのが早いからね」

「じゃあ、この後すぐに教えてあげてね」

「部屋にいないかもしれないよ」

「何を呑気に構えてるの?誤解されたら困るでしょう?無意味に怒らせても仕方ないじゃない」

「テラスはそんなことじゃ怒らないよ」

「すごい自信ね」

「自信なんかないよ。これっぽっちも」

アンセムは自嘲するように笑った。
ミユウは目をパチクリ。

「それって、どういう意味?」

「オレの行動程度じゃ動じてくれないって意味…かな。むしろ、誤解して少し慌てればいいんだ」

ミユウはポカンとアンセムを見つめた。

「どうした?」

「呆れたわ。アンセム、拗ねてるの?」

「………」

図星で言葉が出ないアンセム。

「まるで別人のようね」

「なんとでも言ってくれ」

「これで、少しは追う側の気持ちもわかったんじゃないかしら。せいぜい苦しんでちょうだい」

ミユウは微笑した。
そしてパクリとパンを口にする。