超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「アンセムはここのところず~っとテラスに集中していたものね。
別に隠していたわけじゃないのよ。ただ、色々と急展開だったから、皆に言うタイミングを逃しちゃっただけなの」

「いや、それなら尚の事、ヨリを戻すフリなんかできないよ」

アンセムは慌てた。

「どうして?彼なら何も言わないわ。わかってくれる人だもの」

「それでも、面白いはずがない」

「リーオンも噂を聞いて、アンセムとテラスのこと心配していたのよ。きっと、私が協力することを賛成してくれるわ」

「そういう問題じゃないよ、ミュウ」

「もう、割と強情ね。じゃぁ、リーオンの了承とったらってことでどうかしら」

「ミュウ、面白がってないか?」

「とんでもないわ。純粋にアンセムとテラスを応援したいだけ」

「オレは気が乗らないよ」

首を振るアンセム。

「大丈夫よ。私、これからリーオンのところへ行ってくるわ」

すっと立ち上がると、ミユウは手を振って休憩室を出て行った。

「ふぅ。なんだかおかしな展開になってきたな…」

久しぶりに言葉を交わしたミユウは、以前よりも雰囲気が明るくなっていた。
自分と一緒にいたときは、あんなにパッと花が咲くような笑顔は少なかったように思う。
きっと、リーオンに大切に想われているのだろう。
アンセムはとても嬉しく思った。
だからこそ、もっとキッパリとミユウの申し出を断ればよかったと後悔した。
後でもう一度しっかり断らなければ。