超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「ちょっと、人を振っておいて、そんなあいまいな返事は酷くない?」

「ごめん…」

「大丈夫?本当に元気ないのね」

ミユウは少し心配になってきた。
未だかつて、ここまでしょんぼりしたアンセムを見たことがない。

「しばらくテラスとは会わないことにしたんだ」

「え?どうして?」

驚くミユウ。

「これ以上噂が大きくならないようにだよ」

「もう充分広まってるわよ。今更会わないようにしても遅いんじゃないかしら?」

「だけど他に良い方法が思いつかない…」

「気にしなければいいじゃない」

「噂だけならそれでいいけど、テラスに被害が出るんだ」

「被害って?」

「嫌がらせがあるらしい」

「低レベルね」

ミユウは冷たく言い捨てた。

「本当だ。怒りが収まらないよ」

「アンセムが守ってあげればいいじゃない」

「それはテラスが求めていない」

「どうして?」

「大丈夫って言うんだ。オレを頼ってくれないんだ…」

ミユウは小さくため息をついた。

「まさか、アンセムの恋愛相談を聞くようになるとは思いもしなかったわ」

「ごめん。不愉快だよな。何言ってんだろう、オレは」

「協力してあげましょうか?」

ミユウはアンセムを見た。

「協力…?」

「ここでの生活も後5ヶ月もないし、私が本当に好きだった人のために、最後に一肌脱いであげる」

アンセムはミユウの発言の意味がわからず困惑した。

「私とヨリを戻したことにしたらいいわ」

「はぁ!?」

あまりの提案に、アンセムの声が裏返る。