「当然、恋愛も向いていないし、あなたに恋をした人は不幸になる」
片言の日本語で結果を呟くのは綺惺くんだ。後ろから覗き込むのは良いとして、喋るのはやめて欲しい。ていうか、今のはすべて綺惺くんに対する言葉じゃないでしょうか。
ちがうけど、いや、そうだけど、ううん、ちがうけど!
「こころ、全然恋してる顔じゃないもんね」
周囲の友人の言葉にも、ぐさりと突き刺されてしまい、もう、タブレットの電源を落とした。
「え!?そんなことないよ〜、すごく恋してる!」
「でも、なんだろう。色気がない」
色気!?
色気……は、確かに無いかもしれない。
ただ、わたしと綺惺くんのことが怪しまれているならば心外だ。いや、確かにお互いボランティア感覚で付き合ってるんだけど、それを言いふらしちゃだめなことくらいわたしは理解している。しかし、周囲の疑惑もまた、感じられるわけで。
どうしよう、どうしよう……!
「あ、ほら、予鈴!次体育だし早く行こう!」
次の授業を言い訳に、強引に話を終了させた。おそらく予鈴の音がこの話題は忘れさせてくれるだろう。



