そして僕らは愛を手に入れた

𓂋⟢


「はい、注目」

 突然だけど今日の科学は実験だった。我々はとても優秀なので実験はかなり巻きで終わり、化学室は生徒の話し声と器具を片付ける音で騒がしい。

 そして我々を担当する化学教諭は、かなりゆるくてきとうな性格をしていると評判……いや、有名だ。

「いま、お前らのタブレットに、あるフローチャートを送った。まあ、あれだ。心理テストみたいなもんだ。全50項かなり設問が多いから、片付けが終わって暇なのに時間がある生徒だけ取り組むように。あまり難しく考えず、気楽に取り組んでほしいし、この内容が内申点に響くことは無い。進路や将来の自分が分からない高校生諸君たちの指針にでもなるだろってことだ。予鈴が鳴ったら教室に戻ってくれ。じゃあ、俺は寝る」

「(寝る?)」

 そう言って化学室から準備室へと繋がる扉の向こうに引っ込んだ。残りの時間は生徒全員に配布されたタブレット端末に任せるらしい。随分とてきとうだ。


「心理テストってなに?」
「MBTI?」
「ちょっと違うけど、選択肢多くて時間かかりそう」


 周囲のクラスメイトが心理テストの画面を開く中「こころ、してみようよ」と、更紗が言うので試しにタブレット端末を開いてみた。