さわがしくて、綺惺くんが嫌がったらどうしよう……と悩んでいたけれど、そんなわたしの予想をこえて、綺惺くんはずっと楽しそうにしていたし、弟ともゲームの話で盛り上がっていた。
𓂋⟢
こんな感じで、テスト期間中はわたしの家で、綺惺くんと一緒に勉強することになった。おかげで部屋の衛生を保つべく、わたしは大変いそがしかった。綺惺くんの家はどうなんですかと提案すれば、誰もいないから無理だと言われた。
無理な理由が誰もいないから。人が多いという理由で学校以外の場所にした。わたしの家にはほぼ弟たちがいる。母もいる。部屋に乱入するし、防音設備もなくいつもどこかで物音がしてとてもうるさいので申し訳なく思った。
勉強場所としては不向き。そんなわたしの家を綺惺くんは好んだ。
思った通り、綺惺くんは地頭がいい。飲み込みも早いし、理解力もある。わたしが解き方を聞く方が多く、申し訳ない。一人でする方が効率的では?と訊ねれば、一人ですると怠けるから、二人の方がいい。と言われた。
こんなわたしでも、綺惺くんにとっていないより良いらしい。
「日凪より順位が上だったら、帰りにたこ焼き奢って」
いつものように綺惺くんは隣に座る。
「じゃあわたしはドーナツ」
「ついでにゲーセン」
「いいね、スポッチャも行きたい」
「フリースロー対決しよ」
「わたし、負け確ですね」



