そして僕らは愛を手に入れた

「昼休み!昼休みに話そう!ね、一旦解散!!」

 慌てたわたしはその場を円満に解決させるために綺惺くんを自分の机に戻した。あまり良い顔はしなかった綺惺くんだけど、渋々立ち上がってくれた。昼休みまで四時間半。わたしは授業よりも、綺惺くんと今後どう付き合っていくべきか、そればかり考えていた。

 わたしは綺惺くんの彼女(仮)という立場を見極めなければならない、と結論づけた。晴れて彼氏いない歴イコール年齢をおさらばした身でどうしてこんなことが言えるかって、これでも17年女社会を生きてきた。その上で、この先女社会で生き抜く上で、絶対に守った方がいいからだ。

 私より一代前の綺惺くんの彼女は、うさぎみたいに可愛い同級生だった。二代前の彼女は、街角でスカウトされたって聞いた。三代前の彼女は先輩で、去年のミスコンで一位だったらしい。

 そして最新の彼女であるわたしは、なんの取り柄もなく、普通で、ただ一つ特異点があれば生き返りを果たしたという誰にも言えない秘密を抱えているだけで……俗に言う一般人である。

 ここまで言えばみなさん、お分かりですよね?例え綺惺くんの為だとしても、大人しくしている方がいいに決まってる。

「ルール、決めよ!」
 
 校舎から聞こえる生徒たちの声。人気のない中庭のベンチに並んで座り、ぴしゃり、綺惺くんを前に言い切った。
 
「たとえば」

 まるで自画自賛。意気揚々と決めたくせに、中身が空っぽなわたしは黙る。