そういえば、先ほどライムくんとやらは、『とうとう気づかれたか』と言った。
あれはどういう意味なのだろう……
まるで以前からクラスいたみたいな口ぶりだ。
それも、私から隠れて?
とはいえ、今日は堂々と私の後ろに机を置いて座っていたのだ。
これで気づかないほうがおかしい。
ライムくんには疑問だらけだ。
むしろ疑問しかない。
休み時間になったら、あれこれ訊いてみよう。
そう決めたものの、授業は永遠に続くんじゃないかというくらい長かった。
ようやく終わったときには、ほっとした。
やっと、このもやもやを解消できる!
しかし、終了の礼をして振り返ると、机はもぬけの殻になっていたのだった。



