私の世界を終わらせた恋

 ──今度こそ、ゆっくりと目を開けた。

「あれ……?」

 ライムくんとキスをして、しあわせな気持ちでいっぱいだったはずが、それに相応しくない間抜けな声が出てしまった。

 でも、ここは、どこ……?

 景色が一変していた。
 それに私は横たわっていた。

 私、もしかしてベッドの上にいる?

 明らかに自分のベッドではなかった。
 それは、パリッとした真っ白なシーツとカバーで覆われている。
 ひと言で表すなら、“無味乾燥”だ。

 見回せる範囲だけ見回した。
 部屋は広く、ほかにもベッドがあるようだ。
 この姿勢では分からないけれど、ほかにも人がいる?

 あっ! と思った。
 よく知っている顔が私のすぐ横にあったから。