「ユアを好きにならなければよかった……あー、違うな。ユアまで僕を好きになってくれたから、我慢できないんだ。僕ひとりがユアを好きで、ユアのことをずっと見ているだけでいたかった」
「どうしてそんな淋しいこと言うの?」
「僕の『役割』が、ユアのこの世界を終わらせることだから」
「何言って……」
ライムくんが前屈みになって、顔を近づけてきた。
話はあとでいい。
自分の心臓の音を聞きながら、そうっと目を閉じた。
ライムくんがささやくように言った。
「お姫様、お目覚めの時間だよ」
目を閉じてほしかったんじゃないの?
目を開けたほうがいいってこと?
えっ、どっち?
少し迷った結果、片目だけ開けてみようと思った。
けれど実行する前に、優しく唇を重ねられたのだった。



