私の世界を終わらせた恋


 そんな私にお構いなしに、ライムくんは質問を投げかけてきた。

「今の毎日に満足してる?」
「いきなり何……」

 はぐらかそうとしてる?

 でも、それにしては真剣そのものだ。

「いきなりでも答えてほしい」

 他人から見たら、平凡に映るかもしれない。
 だけど、困り事や不安もない。
 平和で気楽。
 少し前までは、その代わりに単調で──

 そんな毎日に、ライムくんという存在が現れたのだ。

「うん、まあそれなりに……」
「なら、僕には何も望まないで」

 そんなふうに突き放されると、途端にライムくんに対する不満の芽が吹き出す。

 私のことを好きだと思ったのは勘違いだった?
 だけどそれって、あんな特別みたいな笑顔を見せてきたライムくんのせいじゃない!