それだけじゃない。
『この世界の人間じゃない』とまで言ったのだ。
だから私だって、『転生者』なんだって笑ってしまっただけなのだ。
「それに対してライムくんは今、女子の顔を笑ったんだよ⁉︎」
「僕の罪のほうが重いって?」
「当然」
ふんぞり返って答えた。
「お姫様は厳しいね」
「『お姫様』⁉︎ やだ、そこまで威張ってるつもりはない、ない‼︎」
形勢逆転のチャンスだと思って、つい調子に乗り過ぎてしまったらしい。
せっかく仲直りできそうだったのに、水疱に帰すのはごめんだ。
私は焦りまくった。
と、ライムくんはまた噴いた。
「『威張ってる』とは思ってないよ。で、僕の罪のほうが重い分はどうしたらいい?」
よかった。
怒っている気配は微塵も感じられない。
「ゆっくり話したい。今日の放課後も、時間作って!」



