私の世界を終わらせた恋

「マイカー! 漢文の予習してきた?」
「朝から挨拶もなく、いきなりそれ?」
「おはよう! で、漢文は?」

 マイカは、眉根を寄せた。

「今日からは古文だけど」
「あれ、そうだったっけ? 永遠に漢文をやるような気がしてた」

 マイカはため息を吐きながらも、机の中からノートを引っ張り出してくれた。

「てことは、全く予習してきてないんだね?」
「へへ、実は。恩に着る!」

 『はい、はい』と呆れ気味のマイカに、手短にお礼を言うと自分の席に急いだ。

「あっ!」

 私の席の後ろに、いつの間にかライムくんが来ていた。
 ライムくんはこっちを一瞥しただけで、すぐにふいっと向こう側を向いてしまった。

 とりつく島はない雰囲気。
 あの様子では謝罪に時間がかかりそうだ。

 古典は2限目。
 早く写さなければならない。
 気持ちはすぐにでも謝りたかったものの、ライムくんに声をかけるのは後にすることにした──