私の世界を終わらせた恋


 けれど、やはり気になるのは、この顔に少しも見覚えがないということだ。
 どこをどう見ても、今日が初対面のはず……

「あのさ、そんなに至近距離で見つめられると恥ずかしい……」

 ライムくんが顔を赤くして照れ始めた。
 どうやら可愛いところもあるらしい。

「ねえ、さっき『もう逃げない』って言ったよね? てことは、私から逃げてたってこと?」
「……うん、そう」
「何のために? 私って、ライムくんにとっては、そんなに危険人物?」
「そういうわけではないけど……」
「けど?」

 煮え切らない返答。
 堪え性のない私は、こういう会話は嫌いだ。

「何なの? だいたいおかしいよね? クラスで私だけライムくんのこと知らないなんて!」
「それは僕がクラスメイトとして現れたのが、今日初めてだからで、」

 思わず、『はああ?』と大きな声が出た。

「なら、昨日までは何だったっていうの?」
「何でもなかった」
「意味不明過ぎるんだけど?」

 これって、哲学か何かの話?
 頭が痛くなってきた……