小中高、気がつけば大学生になるまで私たちは同じ人生を歩んだ。そこに居ることに慣れてはお互いを都合よく扱った。
時には友達として傍に置き、熱が欲しくなっては身体を求めた。至って純粋な心で友とも愛とも取れない情を抱きしめ合い、この特殊な関係に名前をつけることはなく不純に生きていた。
「ねえ、戻りたいと思ったことある?」
「どこに?」
「こんな形になる前に」
ふと思い出したかのようにずっと心の奥に眠らせておいた疑問を投げかける、聞こうと思えば聞けることを聞かないのは、少しだけ残ってる子供の心ゆえか。
「俺らはどうせ、遅かれ早かれこうなってただろ」
「なにそれ」
真面目に答えるかと期待した自分が馬鹿らしくなるほどにどうでもいい回答、まるで気持ちを隠すかのようなキスに、頭がクラクラしてくる。
こうして、どんどんと溺れていく関係に目眩がする。
「さよなら」
「またな」
いつも通り、事を済ませばある程度ゆっくりして家に帰る。帰路に浮かぶ月は残業終わりの夜より沈んだ色をしていて、自分の心を映してるみたいで嫌になった。
そして、あれだけ沈んだ心も体も自宅に着くと同時に何かに癒されたように元に戻っていく。ちゃんと眠れるし、ちゃんとお腹が空く、この日々を繰り返すうちに気がついたことは、私もまた酷いやつだということ。
「さよなら」
あえて突き放す言い方をしても、またなと言い返してくれる安心感に呼吸が苦しくなる。だが、不思議なことに胸は痛まない、それはきっと自分のことしか考えてないからだろう。安心しているようで不安なんだろう、自分にそう言い聞かせ夜を過ごす。
月が沈めば灰の色をした朝が来る。
「空くん!」
可愛らしい女の子が呼ぶのは、私じゃなくて空の名前
時には友達として傍に置き、熱が欲しくなっては身体を求めた。至って純粋な心で友とも愛とも取れない情を抱きしめ合い、この特殊な関係に名前をつけることはなく不純に生きていた。
「ねえ、戻りたいと思ったことある?」
「どこに?」
「こんな形になる前に」
ふと思い出したかのようにずっと心の奥に眠らせておいた疑問を投げかける、聞こうと思えば聞けることを聞かないのは、少しだけ残ってる子供の心ゆえか。
「俺らはどうせ、遅かれ早かれこうなってただろ」
「なにそれ」
真面目に答えるかと期待した自分が馬鹿らしくなるほどにどうでもいい回答、まるで気持ちを隠すかのようなキスに、頭がクラクラしてくる。
こうして、どんどんと溺れていく関係に目眩がする。
「さよなら」
「またな」
いつも通り、事を済ませばある程度ゆっくりして家に帰る。帰路に浮かぶ月は残業終わりの夜より沈んだ色をしていて、自分の心を映してるみたいで嫌になった。
そして、あれだけ沈んだ心も体も自宅に着くと同時に何かに癒されたように元に戻っていく。ちゃんと眠れるし、ちゃんとお腹が空く、この日々を繰り返すうちに気がついたことは、私もまた酷いやつだということ。
「さよなら」
あえて突き放す言い方をしても、またなと言い返してくれる安心感に呼吸が苦しくなる。だが、不思議なことに胸は痛まない、それはきっと自分のことしか考えてないからだろう。安心しているようで不安なんだろう、自分にそう言い聞かせ夜を過ごす。
月が沈めば灰の色をした朝が来る。
「空くん!」
可愛らしい女の子が呼ぶのは、私じゃなくて空の名前
