1. 闇の王、目覚める
ズズズズ……!!
巨大な影が蠢く。
地面に無数の羅刹の身体が吸収され、融合していく。
「な、なんやこれ……!!」
龍馬が驚愕する。
「……"鬼の王"か」
土方が静かに呟く。
ガァァァァァァ!!!
闇の中心から——
"それ" が姿を現した。
全長4メートルを超える漆黒の巨体。
骨のように硬質化した皮膚。
血のように輝く赤い瞳。
口元には、鋭い牙が並ぶ。
"羅刹王"——"鬼神"の名を持つ怪物が、この世に生を受けた。
「フフ……どうだい?」
九条院宗士が微笑む。
「これが"完全なる羅刹"——人間を超えた、"鬼の王"さ」
「……ッ!」
想乃叶は竹刀を強く握りしめる。
(圧倒的な威圧感……!)
(こいつは、今までの"羅刹"とはまるで違う!)
「お前たちに"勝ち目"はない」
九条院が指を鳴らした。
「さあ、"餌"の時間だよ」
ドゴォォォン!!!
羅刹王の巨大な腕が、地面を叩き潰す。
一瞬で、周囲の建物が粉砕される。
「ッ……くそ、デカすぎるやろ!!」
龍馬が慌てて飛び退る。
「避けるだけじゃ、勝てんぞ」
桂が冷静に薙刀を構える。
「やるしかない!」
土方が刀を抜く。
「想乃叶、"鬼ノ血"を使え!」
「……ッ!」
("鬼ノ血"……)
想乃叶の中で、何かが疼く。
(私が"鬼"にならないと……勝てないの……?)
「フフ……どうする?」
九条院が不敵に笑う。
「"人間"のまま戦うか? それとも"鬼"になるか?」
「どちらにせよ、お前の血は"羅刹王"の餌になるんだよ」
「……!!」
その時——
「想乃叶!!」
土方の叫びが響いた。
「考えてる暇はねぇぞ!! 来るぞ!!」
グオオオオオオオ!!
羅刹王の口が大きく開く。
ズバァァァン!!!
想乃叶は咄嗟に竹刀を振るった——!!
2. 鬼と剣士の狭間
ガギィィィン!!!
想乃叶の竹刀が、羅刹王の爪とぶつかる。
「くっ……!!」
衝撃で、想乃叶の腕が痺れる。
(固い……!!)
(普通の竹刀じゃ、傷ひとつつかない!?)
「フフ……」
九条院が観察するように呟く。
「やはり、"普通の人間"には、この力は扱えないか」
「……ッ!」
「でもね、想乃叶」
「君は"特別"なんだ」
「君の血には、新選組最強の剣士——"鬼神の力"が眠っている」
「さあ……解放するんだ」
「"鬼"になれ」
「……!!」
想乃叶の中で、熱が広がる。
(ダメ……このままじゃ……)
(私の中の"何か"が——)
「ハァァァァ……ッ!!」
ズズズ……!!
想乃叶の身体から、紅い霧が立ち昇る。
「……!? これは……」
土方が目を見張る。
「"鬼ノ血"が、暴走しかけてる!?」
「やめろ、想乃叶!!」
桂が叫ぶ。
「そのままじゃ、お前は"鬼"になる!!」
「……ッ!!」
(ダメ……!)
(私……"鬼"になりたくない……!!)
(でも、このままじゃ……!)
その時——
バシュッ!!
「ッ!?」
想乃叶の頬を、何かが掠めた。
「お前は、"剣士"だろ」
目の前に立っていたのは——
土方歳三だった。
「"鬼"になるかどうかなんて、考えるな」
「お前は"沖田総司"の生まれ変わりだ」
「剣士として——"戦え"」
「……!」
想乃叶の目が、ハッと開かれる。
(私は……剣士……)
("鬼"じゃない……)
(私は——沖田 想乃叶だ!!)
ゴゴゴゴ……!!
紅い霧が、竹刀へと収束する。
ヒュゥゥゥ……
竹刀が、"妖刀"のように赤く輝く。
「……ッ!!」
九条院が微かに目を見開く。
「これは……!?」
「"鬼"にならずに、"鬼の力"を刀に……?」
「まさか……"緋桜・真打"を超える"力"が……」
ズバァァァァァン!!!
想乃叶の竹刀が——
羅刹王の腕を、一閃で斬り裂いた。
「グオオオオオオオ!!!」
「……やった!!」
龍馬が叫ぶ。
「効いとる!!」
想乃叶は、竹刀を構え直す。
「私は"鬼"じゃない」
「"剣士"として——お前を斬る!!」
ズバァァァァァッ!!
想乃叶の渾身の一撃が、"羅刹王"の胴を斬り裂いた——!!
ズズズズ……!!
巨大な影が蠢く。
地面に無数の羅刹の身体が吸収され、融合していく。
「な、なんやこれ……!!」
龍馬が驚愕する。
「……"鬼の王"か」
土方が静かに呟く。
ガァァァァァァ!!!
闇の中心から——
"それ" が姿を現した。
全長4メートルを超える漆黒の巨体。
骨のように硬質化した皮膚。
血のように輝く赤い瞳。
口元には、鋭い牙が並ぶ。
"羅刹王"——"鬼神"の名を持つ怪物が、この世に生を受けた。
「フフ……どうだい?」
九条院宗士が微笑む。
「これが"完全なる羅刹"——人間を超えた、"鬼の王"さ」
「……ッ!」
想乃叶は竹刀を強く握りしめる。
(圧倒的な威圧感……!)
(こいつは、今までの"羅刹"とはまるで違う!)
「お前たちに"勝ち目"はない」
九条院が指を鳴らした。
「さあ、"餌"の時間だよ」
ドゴォォォン!!!
羅刹王の巨大な腕が、地面を叩き潰す。
一瞬で、周囲の建物が粉砕される。
「ッ……くそ、デカすぎるやろ!!」
龍馬が慌てて飛び退る。
「避けるだけじゃ、勝てんぞ」
桂が冷静に薙刀を構える。
「やるしかない!」
土方が刀を抜く。
「想乃叶、"鬼ノ血"を使え!」
「……ッ!」
("鬼ノ血"……)
想乃叶の中で、何かが疼く。
(私が"鬼"にならないと……勝てないの……?)
「フフ……どうする?」
九条院が不敵に笑う。
「"人間"のまま戦うか? それとも"鬼"になるか?」
「どちらにせよ、お前の血は"羅刹王"の餌になるんだよ」
「……!!」
その時——
「想乃叶!!」
土方の叫びが響いた。
「考えてる暇はねぇぞ!! 来るぞ!!」
グオオオオオオオ!!
羅刹王の口が大きく開く。
ズバァァァン!!!
想乃叶は咄嗟に竹刀を振るった——!!
2. 鬼と剣士の狭間
ガギィィィン!!!
想乃叶の竹刀が、羅刹王の爪とぶつかる。
「くっ……!!」
衝撃で、想乃叶の腕が痺れる。
(固い……!!)
(普通の竹刀じゃ、傷ひとつつかない!?)
「フフ……」
九条院が観察するように呟く。
「やはり、"普通の人間"には、この力は扱えないか」
「……ッ!」
「でもね、想乃叶」
「君は"特別"なんだ」
「君の血には、新選組最強の剣士——"鬼神の力"が眠っている」
「さあ……解放するんだ」
「"鬼"になれ」
「……!!」
想乃叶の中で、熱が広がる。
(ダメ……このままじゃ……)
(私の中の"何か"が——)
「ハァァァァ……ッ!!」
ズズズ……!!
想乃叶の身体から、紅い霧が立ち昇る。
「……!? これは……」
土方が目を見張る。
「"鬼ノ血"が、暴走しかけてる!?」
「やめろ、想乃叶!!」
桂が叫ぶ。
「そのままじゃ、お前は"鬼"になる!!」
「……ッ!!」
(ダメ……!)
(私……"鬼"になりたくない……!!)
(でも、このままじゃ……!)
その時——
バシュッ!!
「ッ!?」
想乃叶の頬を、何かが掠めた。
「お前は、"剣士"だろ」
目の前に立っていたのは——
土方歳三だった。
「"鬼"になるかどうかなんて、考えるな」
「お前は"沖田総司"の生まれ変わりだ」
「剣士として——"戦え"」
「……!」
想乃叶の目が、ハッと開かれる。
(私は……剣士……)
("鬼"じゃない……)
(私は——沖田 想乃叶だ!!)
ゴゴゴゴ……!!
紅い霧が、竹刀へと収束する。
ヒュゥゥゥ……
竹刀が、"妖刀"のように赤く輝く。
「……ッ!!」
九条院が微かに目を見開く。
「これは……!?」
「"鬼"にならずに、"鬼の力"を刀に……?」
「まさか……"緋桜・真打"を超える"力"が……」
ズバァァァァァン!!!
想乃叶の竹刀が——
羅刹王の腕を、一閃で斬り裂いた。
「グオオオオオオオ!!!」
「……やった!!」
龍馬が叫ぶ。
「効いとる!!」
想乃叶は、竹刀を構え直す。
「私は"鬼"じゃない」
「"剣士"として——お前を斬る!!」
ズバァァァァァッ!!
想乃叶の渾身の一撃が、"羅刹王"の胴を斬り裂いた——!!


