「よし、これで完璧ね。」
私は、周りにいる自分の荷物を持ったメンバーに声をかける。
彼らは私に仕えていたり、興味本位だったり、留学の候補として同伴したり、他国への憧れをもっている人たちで今回、私とラビリスゲルに渡ることになる。
もちろん、種類はバラバラだ。
どこにいるのかバレる訳にはいかないので徒歩でラビリスゲルを目指す。
獣人は皆、その種族だけが使える力を持って生まれてくる。
例えば、黒猫の私は光がなくても周りがはっきり見えるといった具合だ。
この世界では当たり前だが、異世界?というところには人間という、猿族の進化バージョンの種族がいるらしいけど、彼らにはこのような力はないという。
城を出た私たちは森に入り、ラビリスゲルの方向へ進んだ。
歩くのに夢中で気付けば5日程過ぎていた。
なのにまだ、ラビリスゲルには着く気配がない。
その時、誰かがこちらにくる音が聞こえた。
ふと顔を上げると、銀髪の短い髪をした青年がこちらを見つめていた。
服装を見た限り、貴族だということがわかった。
どこの国の貴族か不明だが、一応場所を聞いてみることにした。
「あの…ここはどこですか…私達、ラビリスゲルに行きたいのですが…」
彼は大声でこう言い放った。
「うわっ!不吉を象徴する黒猫じゃないか‼︎くそっ、あったまったのは仕方ねぇ。ここはラビリスゲルの国境付近だ。後はお前らでどうにかするんだな‼︎」
そして、もと来た道に進んでしまった。
「もう少しよ。頑張りましょう‼︎」
私は皆を励まして、足を進めた。
この時、私は気が付かなかった。
誰かが木陰の後ろから私の事を見つめる人物がいたと。
その人物はニヤッと笑ってこう呟いた。
「やっと見つけた族…俺の愛しの妹、スピレ。ククッ、クククククッ…」
彼の不気味な笑いが闇の中から微かに漏れたのにも当然気付かなかったのだ。
私は、周りにいる自分の荷物を持ったメンバーに声をかける。
彼らは私に仕えていたり、興味本位だったり、留学の候補として同伴したり、他国への憧れをもっている人たちで今回、私とラビリスゲルに渡ることになる。
もちろん、種類はバラバラだ。
どこにいるのかバレる訳にはいかないので徒歩でラビリスゲルを目指す。
獣人は皆、その種族だけが使える力を持って生まれてくる。
例えば、黒猫の私は光がなくても周りがはっきり見えるといった具合だ。
この世界では当たり前だが、異世界?というところには人間という、猿族の進化バージョンの種族がいるらしいけど、彼らにはこのような力はないという。
城を出た私たちは森に入り、ラビリスゲルの方向へ進んだ。
歩くのに夢中で気付けば5日程過ぎていた。
なのにまだ、ラビリスゲルには着く気配がない。
その時、誰かがこちらにくる音が聞こえた。
ふと顔を上げると、銀髪の短い髪をした青年がこちらを見つめていた。
服装を見た限り、貴族だということがわかった。
どこの国の貴族か不明だが、一応場所を聞いてみることにした。
「あの…ここはどこですか…私達、ラビリスゲルに行きたいのですが…」
彼は大声でこう言い放った。
「うわっ!不吉を象徴する黒猫じゃないか‼︎くそっ、あったまったのは仕方ねぇ。ここはラビリスゲルの国境付近だ。後はお前らでどうにかするんだな‼︎」
そして、もと来た道に進んでしまった。
「もう少しよ。頑張りましょう‼︎」
私は皆を励まして、足を進めた。
この時、私は気が付かなかった。
誰かが木陰の後ろから私の事を見つめる人物がいたと。
その人物はニヤッと笑ってこう呟いた。
「やっと見つけた族…俺の愛しの妹、スピレ。ククッ、クククククッ…」
彼の不気味な笑いが闇の中から微かに漏れたのにも当然気付かなかったのだ。
