ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

     ◆

 ――数時間後。

 待ちに待った昼休みがやってきた。

「おーい、食堂に飯食いに行こーぜー!」

「俺、売店行ってくるー!」

 長かった午前中の授業(といってもほとんど自習だったんだけど)からやっと解放されたからか、教室の中がお腹をすかせたクラスメイトたちの声でいっぱいになる。

 私も机の横のフックにかけていたランチバッグを取ると、席を立って教室を出た。

 目的地は、この本校舎のてっぺんにある屋上だ。

 前の学校では屋上は立ち入り禁止、お弁当も教室か食堂の中じゃないと駄目だって規則があったから、一度は空の下でお弁当を食べてみたかったんだよね。