ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

「デートする、っていうのはどうだ?」

「デート?」

 それって、カップルで出かけるっていうあのデート?

「え、ちょっと待って。もしかして、そのデートに私を誘ってるの⁉」

「それ以外に何があるんだよ」

 で、ですよねー……。

「とにかく、恋人らしく振る舞うには、恋人らしいことをするしかないんじゃないかと俺は思うんだよ」

「なるほど……」

 たしかに、実際にデートを経験すれば、私たちの恋人のフリにリアリティが増すかもしれないな。

「私、デートするよ!」

 私は昴くんに前のめりになって、力むように宣言した。

「そんでもって、お互い恋人らしく振る舞えるように頑張ろう!」

「ああ」

 昴くんもうなずいた。

「じゃあ、善は急げってことで早速予約するか」

 ん? 予約?