ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

「お前ら、俺の彼女に何の用？」

　怪訝な顔をした昴くんが、藤崎くんと御子柴くんにたずねると。

「何って、まひろんと一緒にお昼食べようと思って来たんだけど？」

「僕は面白そうだからついて来ちゃった」

　平然と答える藤崎くんと、明らかに面白がっている御子柴くんに、昴くんはどことなく不機嫌そう。

「あっそ」

「あれれ？　一ノ瀬、もしかしてヤキモチ？」

　クスクス笑いながらからかう御子柴くんに、昴くんは呆れたようにため息をついた。

「別に妬いてなんかないけど」

　――ズキッ

　あれ？　今の何？　なんだか胸の奥がうずくような痛みが走ったような気がしたんだけど……。

「茉紘ちゃん、どうしたの？」

「えっ⁉」

　御子柴くんに声をかけられて、私はハッと我に返った。

「さっき、すごく泣きそうな顔してたよ」

「そ、そんなことないよ！」

　慌てて手を横に振って否定したけど、自分がそんな顔をしてたなんて全然気づかなかった……。