藤崎くんが手には、マジミュアのキーホルダーがついた鍵が握られていた。
「おれがマジミュアオタクだってこと、きみがバカにしたり、一ノ瀬や他の誰かに言いふらしたりしてないか気が気じゃなかったんだよ」
バカにする? 私が?
「ないない! 絶対にそんなことしないよ!」
私は慌てて首を横に振った。
「私だってマジミュア好きだし、別にけなそうだなんて思ったこともないよ。でも、どうしそんなふうに思ったの?」
「昔、そういう目にあったことがあるから」
……そういう目?
「あったね。お見舞い事件」
御子柴くんが思い出したように呟いた言葉に、藤崎くんがうなずいた。
「何? そのお見舞い事件って……」
「俺が小学5年生のときに起こった、女子嫌いになったきっかけの事件だよ」
「おれがマジミュアオタクだってこと、きみがバカにしたり、一ノ瀬や他の誰かに言いふらしたりしてないか気が気じゃなかったんだよ」
バカにする? 私が?
「ないない! 絶対にそんなことしないよ!」
私は慌てて首を横に振った。
「私だってマジミュア好きだし、別にけなそうだなんて思ったこともないよ。でも、どうしそんなふうに思ったの?」
「昔、そういう目にあったことがあるから」
……そういう目?
「あったね。お見舞い事件」
御子柴くんが思い出したように呟いた言葉に、藤崎くんがうなずいた。
「何? そのお見舞い事件って……」
「俺が小学5年生のときに起こった、女子嫌いになったきっかけの事件だよ」


