ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

     ◆

 数日後の昼休み。

 私はこっそりと旧校舎の空き教室に来ていた。

 たまには一人になりたかったんだ。

 最近、休み時間になるたび藤崎くんが私を監視しに来るから、心が全然休まらなくて……。

 いざとなったときのため、Regulusのアジトがあるこの場所を選んでやって来たというわけだ。

 窓際の席でお弁当を食べて、ランチボックスを片付けて、ぼーっと窓の景色を眺めて物思いにふけっていると。

「茉紘ちゃん?」

「何……って、御子柴くん⁉」