ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

     ◆

「ここが、Regulusのアジト……?」

「ああ」

 その日の放課後。私は一ノ瀬くんに連れられて旧校舎の第三音楽室にやってきた。

 いよいよRegulusのメンバーたちとご対面……ってところだけど、本当にこの部屋に暴走族がいるのかな?

 閉め切られたドアの向こうは静まり返っていて、まったく人の気配がしない。
 
 てっきり仲間内で騒いでるのかと思ってたんだけど……、もしかして防音壁のおかげで声がもれてないだけ?

 なんて私が考え込んでいると、一ノ瀬くんがドアを開けた。
 
「ちょ、一ノ瀬くん⁉ 待って待って!」

 私、まだ心の準備がっ――……!