ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

「いたたたた……」

 ぶつけたところをさすりながら、いつの間にか閉じていたまぶたを開く。

 あれ? ここ、どこだろう……?

 目に飛び込んできたのは、見上げるほどに高い大きな木。どこまでも伸びる枝にはは、無数の新緑の葉っぱが生い茂っている。

 どうやらさっきの願いで、瞬間移動の能力が発動してしまって、私はこの木の下に落ちてしまったみたい。

 具体的に行き先を決めていなかったから、ここがどこだかわかんないけど、せめて学校の敷地内ではあって欲しいな……。と思ったそのとき。