「タイムリミットの1学期まで、もう半分は過ぎてるよ⁉ 校内トップになって、けっこうギリギリじゃない?」
「だからこそ、彩城の力を借りたいんだ」
一ノ瀬くんが私の両手を取った。
声には熱がこもっていて、真剣さが伝わってくる。
「さっきの彩城の人間離れした力を見て思ったんだ。彩城が俺たちの仲間になってくれれば、きっとRegulusはトップになれる。だから、加入し――」
「ごめん、無理!」
「何でだよ⁉」
反射的に断る私に、一ノ瀬くんが負けじと食い下がってくる。
「何でって……、暴走族が怖いからに決まってるでしょ⁉」
超能力者である私が本気を出せば、大勢の不良が飛びかかってきても一網打尽にできると思う。
でも、Regulusに入ったら、危険な目に遭うことは避けられないと思う。
ていうか、私の秘密を知っている一ノ瀬くんがいるとはいえ、暴走族なんて物騒な集団のために超能力を使うなんて……いずれ悪用されるかもしれないと思ったら絶対に嫌!
「とにかく、私は絶対に暴走族に入らないからねっ‼」
一ノ瀬くんにそう宣言して、私は急いでベンチの上のランチバッグをつかんだ私は屋上の出入り口へと駆け出した。
「おい、待てって!」
一ノ瀬くんが慌てて私を追い駆けてくる。
あーっ、もう! 何で諦めてくれないの~っ⁉
もうっ、どこでもいいからどこかに逃げたい‼
「――うわっ⁉」
心の中で強く願ったそのとき、全身が風になったような気がして。
次の瞬間、私はドサッと思いっきり尻餅をついてしまった。
「だからこそ、彩城の力を借りたいんだ」
一ノ瀬くんが私の両手を取った。
声には熱がこもっていて、真剣さが伝わってくる。
「さっきの彩城の人間離れした力を見て思ったんだ。彩城が俺たちの仲間になってくれれば、きっとRegulusはトップになれる。だから、加入し――」
「ごめん、無理!」
「何でだよ⁉」
反射的に断る私に、一ノ瀬くんが負けじと食い下がってくる。
「何でって……、暴走族が怖いからに決まってるでしょ⁉」
超能力者である私が本気を出せば、大勢の不良が飛びかかってきても一網打尽にできると思う。
でも、Regulusに入ったら、危険な目に遭うことは避けられないと思う。
ていうか、私の秘密を知っている一ノ瀬くんがいるとはいえ、暴走族なんて物騒な集団のために超能力を使うなんて……いずれ悪用されるかもしれないと思ったら絶対に嫌!
「とにかく、私は絶対に暴走族に入らないからねっ‼」
一ノ瀬くんにそう宣言して、私は急いでベンチの上のランチバッグをつかんだ私は屋上の出入り口へと駆け出した。
「おい、待てって!」
一ノ瀬くんが慌てて私を追い駆けてくる。
あーっ、もう! 何で諦めてくれないの~っ⁉
もうっ、どこでもいいからどこかに逃げたい‼
「――うわっ⁉」
心の中で強く願ったそのとき、全身が風になったような気がして。
次の瞬間、私はドサッと思いっきり尻餅をついてしまった。


