ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

     ◆

 瞳ちゃんとの食事会が終わったあとの、穏やかな昼下がり。私と昴くんは外に出ていた。

 海の方から吹いてくる、少し涼しくて心地良い風に髪をなびかせながら、手をつないで歩道を歩く。

「なんだか夢でも見てるみたいだな」

 ふと、昴くんが独り言を呟いた。横顔をそっとのぞくと、幸せに浸かっているかのような、柔らかな笑みを浮かべていた。

 いつもはきりっとした口元が、今日は珍しくゆるんでいる。

(どうしたの? ニヤニヤして)

 ちょっかいのつもりでテレパシーを送ると、昴くんが目を丸くして私を見つめた。