ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

「それだけじゃない」

 昴くんはさらに衝撃的なことを口にする。

「俺の頭に、茉紘んちの駅近くのスーパーから、この倉庫まで移動している映像が流れ込んできたんだ」

「映像まで⁉ 私、さらわれてるとき、まったく意識がなかったのに……」

「心の目で見たものが、心の声と一緒に俺に伝わったんだろ」

「う、うーん……?」

「とにかく、茉紘のテレパシーがなければ、俺は藤崎と御子柴に協力してもらって、動ける仲間を集めるのも、今頃ここに乗り込むこともできなかったはずだ」

「だからその、私にその能力は使えないんだってば……」

「嘘だと思うなら、試してみれば?」