ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

「茉紘、大丈夫か⁉」

 敵を蹴散らしながら現れたのは、昴くんだった。彼の後ろには、第三音楽室で共に過ごしてきたRegulusの仲間たちがいる。

 そして――。

「まひろん! 怪我してない⁉」

「……ったく、やり方が卑怯過ぎるっての!」

 藤崎くん率いるMonoceros、御子柴くん率いるAntaresまで!

「どうしてこいつらがっ……⁉ この倉庫の存在は、黒崎学園の連中が知るはずがないのに‼」

 天堂くんの焦る声に、私も心の中でうなずいた。

 ここはLabyrinthの隠し倉庫。この場所の情報はもちろん、私がここにいることすら、昴くんたちが知るはずがないんだ。

 もしかして、私のスマホにGPSでも仕込んでいたのかな?

 それとも、Labyrinthの誰かが裏切って、昴くんたちに教えたのかも……?