ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

 ――ガシャアアアンッ‼

 けたたましい破壊音が響き、バタバタとこちらに駈け寄ってくる複数の足音が倉庫内にこだました。

「何事だ⁉」

 天堂くんが音のする方へ顔を向ける。同時に、labyrinthのメンバーが私から倉庫の侵入者へと標的を変えて走り出す。

「……茉紘っ!」

 怒鳴り声や靴音で騒然とする中、聞こえてきたのは私の名前を呼ぶ声。

 この愛しい声を、私はよく知っている。