ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

「きみはぼくに対して、あのバケモノじみた力を使った前科があるだろう。あのとき、ぼくがどれほど体も心も傷ついたか……。いつか絶対にやり返してやると誓ったんだ」

 たしかにあのときはやり過ぎたし、今でも十分に反省してる。

 でも、それは私なりに瞳ちゃんを守ろうとした結果だ。

 天堂くんこそ、瞳ちゃんの大切なものを壊そうとしたことを忘れちゃったの? と聞いてやりたい。

「Regulusの総長・一ノ瀬昴に至っては、瞳と婚約したと聞いている。――きみという彼女がいながらね」

 天堂くんは片眉を上げて、同情するような表情で私をあざ笑った。かと思えば笑顔を消して、こちらに冷たい眼差しを向けてくる。

「そんなきみたち二人のおかげで、身も心もボロボロになった。この落とし前は、きっちりつけさせてもらうよ」

「……っ」

「お前ら、かかれ」

 天堂くんの命令で、Labyrinthのメンバーが私目がけて襲いかかってきたそのとき――……。