ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

 名前を呼ぶ声にハッと我に返ると、昴くんが私の体を支えてくれていた。

「大丈夫か⁉ 急にふらついたからびっくりしたぞ」

「見えた……」

「え?」

「今、未来の私の姿が見えたの」

 震える声で告げたあと、私は見たものを昴くんに話した。

 昴くんはおどろき、「マジかよ……」と顔を歪ませる。

「他に何か見えなかったか? 茉紘をそんな目に遭わせた犯人の顔とか」

「ううん、まったく……。でも、たぶんやったのはLabyrinthだと思う。ほら、これ見て」

 そう言って、昴くんにカードの裏の文字を見せた。