ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

「まただ……」

 Monocerosメンバー襲撃事件の日から1週間が経った今日。

 今朝から学校を無断欠席をしていたRegulusの幹部の3年生が、入り組んだ道で倒れているのが見つかった。

 相当激しくやり合ったのだろう。先輩の制服はしわくちゃで泥だらけで、腕には引っかかれたあとやかすり傷が刻まれていた。

 そしてまたしても、アスファルトの上には黒いカードが落ちている。

「くそっ!」

 昴くんが悔しそうに顔をしかめた。

 まったく。面白がるのも大概にして欲しい。

 憤りが抑えきれず、私はカードを拾い上げ、怒りに任せて破こうとしたその瞬間――。

【綾城茉紘 次はお前だ】

 えっ……、私?