ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

     ◆

 そのあと、私たちは今後のことについてじっくりと話し合った。

 結果、いったん付き合うのは保留にすることにした。

 両想いだとわかったのは嬉しいけど、まだ昴くんのお父さんからの試練が終わってないし、瞳ちゃんとの婚約が今後どうなるかもわからないからだ。

 とはいえ、まず心配すべきなのは――。

「Regulusって、ちゃんとトップになれるのかな? なんだか不安になってきた……」

 こんなときに予知能力が発動して、Regulusがトップになって喜ぶ私たちの未来が見れたらいいのに。必要なときに都合良く発動してくれないそれにもどかしさを感じながら、心がどんどん後ろ向きに進んでいく。

 このままだと不安の闇に飲み込まれてしまいそう……。と、両腕を抱いて縮こまっていると。

「大丈夫。Regulusは必ずトップになる」

 はっきり言い切る昴くんに、私は目を丸くした。

「す、すごい自信だね……」

「当たり前だろ。今回がダメでも次、次がダメでもまた次って、勝ち取るまで頑張るつもりだよ。俺が諦め悪いって知ってるだろ?」

 勝気な笑みを浮かべる昴くんがそう言えば、なんだか本当にRegulusがトップを取れそうな気がする。

「うん」と私は大きくうなずいて、昴くんに向かってにっこりと笑った。