ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

「ねぇ、そこの君」

 突然、頭上から知らない声が降ってきた。

 顔を上げると、見知らぬ3人がニコニコしながら私を見下ろしている。

 他人の心を読むのは苦手だけど、『この人たちは別に私と仲良くしたいわけじゃないんだな』となんとなくわかった。

「見かけない顔だね~。転校生?」

 中央のリーダー格らしい赤髪の男子が、顔をぐっと近づけて聞いてきた。

 ううっ。顔、近っ……。

「ま、まあ。そうですけど……」

 ううっ。顔、近っ……。

 たじたじとしながらもうなずく私。

 すると、赤髪の男子は「ふーん、そっかあ」と相槌を打った。

 かと思えば、急にふっと嘘くさい笑顔を消して。

「じゃーさー、誰に許可もらってここに来たの?」