目の前にいたのは、昨日のホームルームで提出したらしきクラス全員分のノートを抱えた昴くんだった。
彼の周りには他クラスの女子たちがわらわらと集まり、『あたしが昴くんを手伝う!』と譲らない。
「いいって。これ、日直の仕事だから……」と昴くんが瞳に迷惑そうな色を浮かべて断っているけれど。押し合いへし合いする女子たちは、誰も聞く耳を持ってないみたいだ。
「ほら、貸してってば!」
一人の女の子が、どさくさに紛れて昴くんの腕をぎゅっとつかんだ。
瞬間、私の胸の奥に鋭い痛みが走る。
――ちょっと、何あの子? 私の目の前で、昴くんに触らないで!
彼の周りには他クラスの女子たちがわらわらと集まり、『あたしが昴くんを手伝う!』と譲らない。
「いいって。これ、日直の仕事だから……」と昴くんが瞳に迷惑そうな色を浮かべて断っているけれど。押し合いへし合いする女子たちは、誰も聞く耳を持ってないみたいだ。
「ほら、貸してってば!」
一人の女の子が、どさくさに紛れて昴くんの腕をぎゅっとつかんだ。
瞬間、私の胸の奥に鋭い痛みが走る。
――ちょっと、何あの子? 私の目の前で、昴くんに触らないで!


