ワケあり転校生×総長さまの甘くてキケンな溺愛契約⁉

 屋上へとつながる階段を上ったあと、重い鉄製のドアをぐんと押し開ける。

 とたんに、涼しい風が吹き込んできて、私はそれに誘われるみたいに外に出た。

「うわあっ――……」

 ここが黒崎学園の屋上かぁ……。すっごく広くて、解放感が半端ない!

 こんなに素敵な場所を私だけが独り占めしているなんて、最高だなぁ……。

 大きく深呼吸をしたあと、近くにあったベンチに座って、ひざの上にお弁当を広げていたちょうどそのとき。