ワケアリ無気力くんが甘いです



クラスでは席をどの場所にするか、誰を誘うか、休み時間毎にあっちこっちから聞こえてきて……


移動教室から帰る途中、後ろからちょっとだけ掴まれた服で誰だか分かって振り向けば、

やはり先崎くんだった。


「志賀さんと……あと班の人、決めた?」
「班?ああ、そっか。席で班も決まるだったね」


かんちゃんと私は一緒になれたらいいなってことだけ話してたから、すっかり班のことを忘れてた……これは失念。かんちゃんにも言わないと。


「ならさ──」

「せーんちゃん!何話してんの?まぁ、聞かなくても分かるけど」
「じゃあ聞くな。重い」


後ろから先崎くんにのし掛かるように藤田くんが来たけど、払いのけられる。でも藤田くんは笑顔。


「まぁまぁ、先ちゃんの言いたいことを代弁してあげようと思──」
「ニヤニヤしながら言われたくないし、俺が言うからいい」
「あら、そう?じゃあ僕、先に教室行ってるからごゆっくりぃ……ふふ」